
警備員として働くなかで、「どんな資格を取ればいいのかわからない」「一覧で資格の種類を把握したい」と感じる方は少なくないでしょう。警備の資格は業務の内容によって細かく区分されており、資格の有無で従事できる仕事の幅も変わってきます。この記事では、警備員に関わる資格を一覧で紹介しながら、取得方法や未経験からのステップ、資格を持つメリットまで解説します。
目次
警備員の資格とは|資格が必要な理由
警備員の資格は、警備業法という法律のもとで定められた制度に基づいており、業務の種類によっては有資格者の配置が義務付けられています。
警備業は、施設や現場の安全を守る一方で、事故やトラブルを未然に防止する役割も担う仕事です。そのため、警備業を営む事業者は公安委員会の認定を受けたうえで警備会社を運営する必要があり、警備員一人ひとりの知識や能力が現場の安全に直結すると言われています。警備員として働くこと自体には資格が必須というわけではありませんが、業務の区分によっては有資格者でなければ従事できない現場もあり、資格を取得することでキャリアの幅が広がる傾向があります。
警備に関わる資格は、大きく分けると「警備業務検定」「警備員指導教育責任者」「機械警備業務管理者」の3種類に整理できます。警備業務検定は現場で実務に従事するための資格、指導教育責任者と機械警備業務管理者は現場を指導・管理する立場に就くための資格という位置づけです。これらは「国家資格」と紹介されることもありますが、実際には公安委員会が実施・関与する法定の資格制度である点は押さえておくとよいでしょう。次の章では、まず警備業務検定にあたる6つの区分を紹介します。
警備員の資格一覧|6つの検定区分

警備業務検定は、業務の内容によって6つの区分に分かれており、それぞれに1級・2級という等級が設けられています。以下では、区分ごとにどのような業務に対応する資格なのかを紹介します。
施設警備業務検定
施設警備業務検定は、オフィスビルや商業施設、工場など、特定の施設に常駐して行う警備業務に対応する資格です。出入管理や巡回、防犯カメラを使った監視業務などが主な仕事内容で、警備員として従事する人の数が多い分野のひとつと言われています。
施設警備の現場では、不審者や火災などのトラブルを早期に発見し、被害を防止する役割が求められます。そのため、施設の構造や設備に関する知識、緊急時の対応方法など、幅広い知識と対応力が必要とされます。1級を取得すると、現場の責任者としてより広い権限を持って業務にあたれるようになるとされており、施設警備の分野でキャリアを積みたい方にとっては取得を検討する価値のある資格といえるでしょう。近年は大型商業施設やオフィスビルの増加にともない、施設警備の需要も高まっており、今後さらに注目される資格のひとつです。
空港保安警備業務検定
空港保安警備業務検定は、空港における保安検査や施設内の警備業務に対応する資格です。航空機やターミナルの安全を守るという性質上、航空法や国際的な航空保安基準に沿った知識が求められる点が特徴とされています。手荷物検査や保安検査場での対応など、一般的な施設警備とは異なる専門知識が必要になる場面も多いようです。
交通誘導警備業務検定
交通誘導警備業務検定は、工事現場や道路上で車両や歩行者の誘導を行う業務に対応する資格です。警備の仕事のなかでも比較的身近な存在で、未経験から警備業界に入る際の入り口になりやすい分野とも言われています。合図や規制標識の使い方など、安全に誘導するための知識と技能が問われます。
雑踏警備業務検定
雑踏警備業務検定は、コンサートや花火大会、祭りなど、多くの人が集まるイベント会場での警備業務に対応する資格です。人の流れが集中する現場では将棋倒しなどの雑踏事故が起こるおそれもあるため、群集の誘導や整理を通じて事故を防止する知識・技能が求められます。
貴重品運搬警備業務検定
貴重品運搬警備業務検定は、現金や有価証券といった貴重品を、車両などを使って安全に運搬する業務に対応する資格です。金融機関や商業施設からの現金輸送など、盗難や事故のリスクが伴う業務のため、運搬時のルールや緊急時の対応方法についての知識が必要とされています。
核燃料物質等危険物運搬警備業務検定
核燃料物質等危険物運搬警備業務検定は、核燃料物質などの危険物を運搬する際の警備業務に対応する資格です。取り扱う対象の特殊性から、6つの区分のなかでも特に専門性が高い資格とされており、該当する現場に従事する警備員にとって重要な資格のひとつです。
検定の1級・2級の違いと取得方法

警備業務検定の1級・2級は、それぞれ試験の難易度や現場での役割が異なります。ここでは等級による違いと、実際に資格を取得するまでの流れを紹介します。
1級・2級で変わること(配置義務・現場の権限)
2級は、それぞれの業務区分における基礎的な知識・技能を証明する資格で、多くの警備員がまず目指す等級とされています。
一方1級は、2級よりも高度な知識・技能に加えて、現場の責任者としての役割も想定された資格です。なお1級は、同じ区分の2級検定合格証明書の交付を受けたのち、1年以上の実務経験を積まないと受検・受講できない仕組みになっており、2級からの積み重ねが前提となっています。
業務の種類や契約内容によっては、一定数の有資格者を現場に配置する義務が定められているケースもあり、1級・2級の有資格者がどれだけ在籍しているかが、警備会社が受注できる業務の幅にも影響すると言われています。
受講・考査から資格交付までの流れ
警備業務検定を取得する方法は大きく分けて2つあります。ひとつは公安委員会が実施する検定を直接受験する方法、もうひとつは国家公安委員会の登録を受けた講習機関(都道府県警備業協会などが運営する特別講習事業者)が実施する講習を受講し、その修了考査に合格する方法です。実務経験がある場合とない場合とで、受講できる区分や必要な手続きが異なることがあるため、事前に自分の実務経験がどの程度かを確認しておくとよいでしょう。
また、検定や講習の考査に合格しただけでは資格者にはならず、所属する警備会社の営業所を管轄する警察署を通じて公安委員会に合格証明書の交付を申請し、交付を受けてはじめて検定資格者として登録される点にも注意が必要です。この合格証明書は、現場での身分証明としても使われることが多いとされています。
キャリアアップにつながる上位資格

検定資格で現場経験を積んだあとのキャリアパスとして、指導や管理の立場を担う資格を目指す警備員も少なくありません。ここでは代表的な2つの資格を紹介します。
警備員指導教育責任者
警備員指導教育責任者は、警備員に対して新任教育や現任教育などの指導・教育を行う責任者としての資格です。警備業法では、警備会社の営業所ごとにこの資格を持つ責任者を配置することが義務付けられており、警備会社の運営に欠かせない存在とされています。取得には、業務の区分ごとに実施される講習を受講し、修了することが必要です。現場での実務経験を積んだうえで挑戦する警備員が多く、指導的な立場でキャリアを築きたい方に向いている資格といえるでしょう。
機械警備業務管理者
機械警備業務管理者は、センサーなどを使って施設を遠隔監視する機械警備業務を行う警備会社が、基地局(センター)ごとに配置しなければならない資格です。異常を検知した際の対応や、警備員の現場派遣の判断など、緊急時の管理能力が求められます。機械警備は近年、人手不足を背景に需要が高まっている分野のひとつとされ、この資格を持つ人材のニーズも今後増えていく可能性があります。
未経験から資格取得を目指すには
警備の仕事は未経験からでも始めやすい職種のひとつとされていますが、資格を取得するまでにはいくつかのステップを踏む必要があります。
実務経験を積みながら資格取得を目指す流れ
未経験で警備会社に入社した場合、まずは警備業法で定められた新任教育を受けたうえで現場に配置されるのが一般的な流れです。その後、現場での実務経験を積みながら、法定の現任教育を受けることで、業務に必要な知識や技能を段階的に身につけていきます。一定の実務経験を積んだ段階で検定の受講資格を得られることもあり、未経験からでも計画的にステップアップしていくことが可能とされています。
取得までの期間・費用の目安
検定の取得にかかる期間や費用は、区分や受講形態によって異なります。特別講習を利用する場合、数日間の講習と考査で完結するケースが多く、比較的短期間で資格取得を目指せる点が特徴です。費用についても、講習の内容や実施団体によって幅がありますが、警備会社によっては受講費用を負担する制度を設けているところもあるようです。
資格を取得するメリット(転職・手当・キャリア)

警備の資格を取得する最大のメリットは、従事できる業務の幅が広がることだと考えられます。有資格者でなければ配置できない現場もあるため、資格を持つことで任される仕事の種類が増え、現場での役割も広がっていきます。
また、資格を取得すると資格手当が支給される警備会社も多く、収入面でのメリットを感じやすい点も特徴です。転職の場面でも、資格の有無は警備の実務能力を客観的に示す材料として評価されやすく、未経験からキャリアを積んできた方が転職活動を有利に進めるための材料にもなり得ます。将来的に指導教育責任者や機械警備業務管理者といった上位資格を目指すことで、警備の仕事のなかでも活躍の場をさらに広げていくことができるでしょう。
未経験から警備の仕事を探すなら関東サービスへ
関東サービスでは、未経験から挑戦できる警備関連の仕事を取り扱っています。警備の仕事は特別な経験がなくても始めやすい業務が多く、入社後の研修やOJTを通じて、現場に必要な知識やルールを一つひとつ身につけていける環境を整えています。
資格取得を目指す方に向けては、講習の受講をサポートする体制や、実務経験を積みながら着実にステップアップできる仕組みづくりにも力を入れており、資格取得後のキャリアアップまで見据えて長く働き続けられる点が特徴です。
警備の仕事に関心がある方、資格を取得して仕事の幅を広げたい方は、ぜひ求人情報をチェックしてみてください。
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